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モエレ沼ロードレース大会回想記

待ちに待った初めてのモエレ沼ロードレース大会。

午前7時、いよいよ開幕の火蓋が切って落とされた。
当日は台風が接近していたため雨のレースを覚悟していたが、そんな不安はどこ吹く風。
大変すばらしい晴天に恵まれ、要所要所で風の応援(?)も受けるおまけつき。
いいレース日和となった。

レースのクラスは2時間の時間制限のため今回は3クラスで開催された。
今回は変則的な時間編成となっているが、さっそくその中のひとつ「50分経過後+2周」のレース展開を辿ってみることにしよう。

 

我がチームはこのところずいぶんと調子が上がってきており、いつものミーティングにも力が入る。しかし、故障を抱えている選手もいて、また、春から試し続けているチームプレイを自然に展開できるかどうかを確認する意味からも、今回は特別な戦略は立てていない。

出走サインを終えて、Team Atticの5名の勇士がスタートラインに現れた。メンバーは今野、川勝、松崎、前田、石塚。それぞれの思惑を胸に秘め、緊張が高まるなか号砲が鳴った。

いよいよスタート。開始早々、様子を見ようということで川勝と前田がアタック。

ポイントリーダーである川勝が動くと集団が反応するのはこれまでのレースで先刻承知だが、案の定、あっという間に集団に吸収された。通常ならば、捕まった瞬間に別のチーム員がカウンターでアタックを掛けるのが定石だが、しかし、レース序盤の動きである為ここではあえて無駄な足は使わない。

その後、前田、今野、川勝の順でアタックを掛け続けるが、簡単には決めさせてもらえない。

前半の20分が過ぎたところで、一瞬の隙を突いて集団からひとり選手が抜け出た。しばらく様子をみて集団が落ち着いているところを見計らって前田がこのあとを追う。
そこに川勝ともう1名が飛びつくが、川勝は後続の動きを判断し、ここではあえて後ろに戻って、自らアシスト役にまわった。

結果的に、この動きがレースの流れを決定付けた。

3名のトップグループが形成されたことで、ここで一つのゲームメイクができあがった。
トップ3名は、前田にチーム輪駄の林選手、そしてGAS PANICの小野寺選手。

後方では、このリーディングライダー達を援護すべく今野と川勝が集団をコントロールしている。もう1名アシストが欲しいところだが、松崎がスタート直後の落車に巻き込まれていたのは痛かった。メカトラブルで遅れているので今回は戦力外である。

その後、淡々と周回を重ね、セカンドグループの2名は逃げている3人と一定の距離を保ちつつ、ほかのチームの選手にも足を使わせるよう集団をコントロール。ここで足を溜めていれば、この2名にもチャンスが廻ってくるという作戦だ。

 

スタートから40分が経過。あいかわらず3名の逃げは続いている。均等にローテーションを繰り返しながら集団から逃げている彼らの動きの中に、果たしてもうひとつ別の展開が待っているのだろうか?

観客も固唾を呑み見守る中、いよいよラスト10分の時を刻んだ。その時、突然チャンスは訪れた。先頭を捕まえるために集団のペースが上がる。しかし足並みが揃わない。次第に崩れ始めた集団の間隙を付いて、今野と川勝が渾身のアタック!

我がチームにとっては願ってもないチャンス。これでゴールに向け、かなり有利な展開に持ち込めると思っていた矢先、なんと、ここで前田が単独アタックに出た。予想外の動きだった。後ろの2人がもう少しで合流できるところだっただけに非常に残念な動きであった。

しかし、前田の脳裏には、スプリントの強い小野寺選手を何とかゴールまでに切っておこうという思惑があって、それが追撃していた2人のタイミングと合わず裏目と出たのだ。このとき小野寺選手は、後ろの2人に捕まることを覚悟していたという。彼にしてみれば逆に有利な展開となった。

終始、積極果敢に攻め続けながらレースをリードしていた前田ではあったが、結局、この動きは目的を遂げることなく不発に終わる。攻撃は成功しなかった。約1時間というこのレースの距離は前田にとっては短すぎたのか、あるいはもう少し長いレースであれば別な展開が待っていたのか、それは誰にもわからない。はっきりしているのは、あと数分後にゴールを迎えるということ。

スプリントは全国レベルの彼である。ゴールまで来ては我がチームとしては為す術がない。数分後、今季2勝目の栄冠が彼の頭上に輝いた。The end。

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