自転車修理
スポーツバイクのペダル交換で固いペダルを外す時の秘策
こういうケースはないですか。左ペダルは外れたものの右ペダルは固くて外れない。ギア側だから、右は左よりもトルクが掛かってどの自転車でもほとんどが右ペダルのほうが固いです。
ペダルレンチだけでは外せないこともあるでしょう。でも、ある方法でいとも簡単に外れます。
これまで固着ペダルが外せなかったのは1回だけ。そのバイクはトライアスロンに使われていたということで、スイムのあとだから使い続けるうちに錆びて固着してしまったのか、どうやっても外れなかったことがありました。ギアクランクを抜いた状態でペダルレンチをハンマーで叩いても駄目でした。(レンチが壊れてしまった)
今回の固着ペダルではその悪戦苦闘した時の記憶が脳裏をよぎります。でも仕方ないなと、ギアクランクを抜いて作業しようと思ったときに、いや待てよ、その前にと、とある方法を試すことにしました。
ペダルの脱着で活躍する道具達
ペダルの装着方法はペダルの価格によって使用する工具も変わってきますよね。15mmのスパナを使う時に外れない場合は、店長は写真のように加工したペダルレンチを使います。これをアルミの角材にすっぽり入れて使用すると、テコの原理でほとんどが外れます。
しかし、今回のペダルは六角レンチしか使えません。使うのは8mmのアーレンキ。でも残念ながらアーレンキでは細すぎてグラグラしてしまい、この角材を使ってもしっかり力が伝達できずにペダルはまったく動く気配なし。そこで自宅にあったステンレスパイプを2本束ねて試してみることにしました。
なぜ2本かというと、1本では曲がるかもしれないし、3本のほうが形が安定してもっといいかもしれないけど2本しかなかったから。8mmアーレンキには太さがちょうど良さげです。
延長パイプとなるこのパイプにレンチを入れて、ペダルに足を掛けてぐいっと反対方向に力を加えるわけですが、今までの苦労がうそのようにあっさり外れた。
ペダルの固着以外にも重宝する道具
身の回りの物を利用した地味な道具ですが、これが意外にいろんな作業で重宝します。アルミの角材は、一般車のバンドブレーキを交換する時には欠かせません。ローターが固くてまず工具だけでは外せなかったのが今はこれのお陰でまったく問題ありません。
ねじ込み式のフリーボディの時も固いです。こちらはバンドブレーキよりもっと固い。原因はおそらくグリスを付けていないから。一般車はスポーツバイクでは起こらない想定外の作業がけっこう多く、なかでもネジの固着はワーストワン。
さて、ペダルの話に戻って、もしも同様のケースでお困りの時に試していただく場合は、前輪がぐら付かないようにくれぐれもお気をつけください。レンチに(というか延長パイプに)力を入れた瞬間、前輪がぐら付いてバイクが傾いたりすると、パイプがフォークに当たって傷付いてしまうかもしれません。
バイクを支える方など誰かに手伝ってもらえるとより安心ですね。固いペダルもおそらくこれでほとんどが外れると思います。
よろしければ一家に1本いかがでしょうか?