パーツ換装
クロスバイクをロードバイク化させるために、パーツの換装作業をしていて気がついたこと
クロスバイクに乗っている方の中には、ロードバイクに関心がある方も多いかもしれません。ロードバイクへの関心が高いほど、もしかすると、フラットハンドルよりもドロップハンドルのほうがよかったと思っているかもしれませんね。
ロードバイクをご検討中の方からよくお聞きするのが、スポーツバイクを始めようとした時に、最初はクロスバイクのほうがいいよとショップに勧められるままに買ったはいいけど、やっぱりはじめからロードバイクにすればよかったというお話し。
街乗りだけで使うならば、クロスバイクのほうが利便性は高いと思います。使用目的がそうであるならよいのですが、メインが週末のサイクリングとかスポーツ的に使う場合、少しづつ走る距離が延びてきて遠出するようになった時にはフラットハンドルでは距離が増すほどつらくなってきますよね。
今回のお客様もそう考えてロードバイク化への換装を思い立ったのかもしれません。
Bianchi カメレオンのロードバイク化
これまでも何台かクロスバイクをロード化したバイクを扱ってますが今回はBianchiのカメレオン。あるショップさんからのご紹介ということで(ありがとうございます)、換装を相談しにアティックに初めてご来店いただいたお客様です。
最初のご相談は、すでにレバーは5800系を準備していてそれを使ってロード化したいとのこと。しかし、装着コンポは5600系10スピード。
そのレバーを使う場合はホイールを含めてブレーキ以外はまるまる換えないといけないので、ST-5800はあきらめ、現状の仕様を確認して10SのSTIレバーとフロントディレイラー(FD)だけを用意しました。
FDには当然フラットバー仕様のモデルが装着されているから、こちらも交換が必要なのですが、FD-5603とフラットバー向けのFD-R773は形が似ているので注意が必要です。もし同様のケースでご自分で作業される場合は、プレートの裏側に刻印されているからそこを確認したほうがよいですね。
リアブレーキを装着させる時にしっかり固定できない原因
ところで、今回の換装作業でいくつか気付いた箇所があって、そのひとつがリアブレーキ本体の固定力不足。アームを横から力を加えると簡単に動いてしまいます。装着ブレーキはサードパーティのキャリパーですが、以前、リアブレーキにフロント用のナットが装着されていて同じように動いてしまう事例がありました。
で、今回もそうかと思って測ってみたところ、固定ナットは問題ありません。一応、寸法どおりのものが装着されています。ただ、ブリッジの貫通穴の長さが微妙に短くて、装着されているナットでは、ブリッジの中でナットの先端がブリッジの端にあたってしまうのでしょう。シマノのナットに交換したら解消しました。
ちなみに、リアの固定ナットは、自社で用意しているカーボンフレームのメーカーを除き、シマノのキャリパーを取り付ける場合はほとんどが沈頭式で付属の10.5mmを使います。フロント用は、フォーククラウンの形状によってさまざまですが、一番短いのは12.5mm。10.5mmは前後共用とはなっていますが、通常はリアのキャリパーに付属されます。この長さの違いは見た目ではわかりづらいので、12.5mmを間違えてリアに取り付けるとブリッジに幅がなければしっかり固定できません。
固定ナットの寸法は首下の長さをいいます。写真は、右から32mm・27mm・18mm・12.5mmとなります。在庫のナットを測ったら12.5mm以外はすべてピッタリ同じ長さですが、12.5mmだけは全部実測12.4mmとなぜか公称値からすべて0.1mm短いです。公差の範囲?
5番目が問題のサードパーティ製リアブレーキ用固定ナット。測ったら10mmと逆に短いんですが、なぜこのナットでしっかり固定ができないのかが不思議。端面の精度の問題なのかもしれない。サードパーティ製はワイヤー固定ボルトも通常のトルクで締めてもなめってしまうケースがあるようですから注意したほうがよいですね。