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パンク修理講習会で新たな気付き、タイヤの定期交換の重要性
先週末に店舗で行ったパンク修理の講習会。講習会の前にはフィッティングのお客様もいらっしゃって、夕方はとても充実した時間を過ごさせていただきました。ご参加くださった皆様ありがとうございました。
講習会は3名の方が参加してくださいました。これから、もし出先でパンクに出くわしてしまったら、この時の作業を思い出してそのアクシデントに役立てていただければと思います。
ビードが劣化して裂けていたタイヤ
ところで、講習会で説明用に使ったホイールは、先日買取したものを利用したんですが、ホイールはけっこうきれいでそれほど使った形跡はないから、タイヤも減っていないし一見してそんなに古くはないだろうと思ってました。
しかし、こちらのタイヤ、なんとビードが裂けていた。リムの中に隠れているから外からはわかりませんね。タイヤ付きで販売しようとしていたので、アクシデントを未然に防げたのはよかったです。
保管状態が悪かったのだろうか。ゴムが破れてケブラーを外から見るのは初めての経験(ママチャリのスチールビードはよくあります)。以前、どれほど強度があるのだろうとハサミで切ったことがありましたが束の状態では切れないほど丈夫です。パラシュートにも使われていますからね。
そんな頑丈で心強いケブラーも、タイヤの機能をはたせるのはゴムに包まれていればこそ。むき出しになったら、この状態がもっと進めば最終的にはそこからチューブがはみ出して破裂してしまいます。
擦り切れてビードが裂けてしまったんでしょうが、それほど安くはない中級グレードのタイヤです。レースの決戦用でも十分に使用できる品質ですが、ゴムですから経年劣化は避けて通れないのですね。その後、擦れた箇所を手で裂いたらカーカスから簡単にビリビリと剥がれてきたので、やっぱりだいぶ劣化しているようす。
普通に使っていたらそれほど神経使う必要もないですが、一応、ロードバイクの場合は高速で走るので、前輪などトレッドが減っていなくても2年くらいで交換したほうが無難です。
もしも使用年数のわからないタイヤの場合に、そのタイヤを交換する場合の判断基準としてですが、こういうふうに捲れてきているタイヤは早めに交換しておいたほうがよいかと思います。
講習会の受講料金を見直します
さて、今回の講習会についてです。今回は反省すべき内容もありました。そのことも含めて、少しお話しておきたいと思います。
講習時間については当初30分くらいで考えていました。講習会は今回はじめての開催だったので、バイクを納車するときにチューブ交換の説明をしている時間から、納車の時より多少時間が掛かっても30分で終わるだろうと思っていました。でも、実際にやってみると、講習会が終了して時計をみたら1時間半が過ぎていました。
納車と講習会で3倍も時間が違ったのはなぜかといいますと、そのことについてちょっとお話します。
納車の時は、店長の作業を見てもらいながら作業方法を説明するだけですが、講習会では受講者に実際に作業を体験してもらいながら、店長がポイントごとにアドバイスします。
そのポイントごとに全員が終えてから次の作業の仕方を説明することになるので、どうしても時間が掛かってしまうのです。全員が揃った状態で進んでいかないと、途中でやり方がわからなくなった人に、一人一人その都度説明していると、きっともっと時間が掛かります。
それと、今回は、私が店内で実際に作業しているやりやすい方法をすべてお伝えしたのですが、仕事でやっている業務目線で行う作業と、これから修理に慣れていこうという方の作業の仕方はやっぱり違います。早く確実に正確にできるよう全部お伝えしたいですが、現実的に考えると、1回の受講での限られた時間内ですべて覚えるのは無理なような気がします。
なので、講習会でも最後にお話しましたが、パンク修理の際は早く作業することは忘れていただいて、出先で修理することを前提に講習する場合は、まずはチューブの噛みこみなどで二度手間とならないように確実に正確に終えられるように覚えていくことが先かなと思います。
そして、今後の講習では、まだ不慣れな方が修理の手順を覚えやすいように、要所要所で大事な点だけを説明するようにしたいと思います。そのようにすると、想定している開催時間で終わるのではないかと思われます。