いわゆる調整している状態。大きく捉えると一年間を通した体力調整にも言えるけど、一般的には、目的とするレースに向けての調整を意味する。体調を調整するということ。
で、選手によって体力レベルが違えば、調整の仕方も人それぞれ違ってくる。しかし、レースを始めた当初は何が何だかさっぱりわからず、調整どころの話ではないかもしれない。これは経験を積んでいくに従って自分の調整方法がわかってくるものなのだけれど、そうは言っても、まさか、最初から疲労している状態でレースに参加する人はいないだろう。体の疲れを取ってレースに望む。それが調整の第一歩。
レース前の調整については、市民レーサーの場合、とりあえずは一週間前から始めるのがいいと思う。このレース前の一週間は、翌日に疲れを残すトレーニングは行わないのが原則だ。もちろん自分の体力と相談しながら。
ということは、疲労からの回復力が大事なのは言うまでも無い事で、ここが一番のポイント。どれくらいのトレーニング強度でやったらどのくらい疲れるか、またそこからの回復にどれだけの時間が費やされるかが客観的にわかってくると、調整もしやすくなる。トレーニング直後とその後時間が経過してからでは疲労の度合いも違ってくるのでここにも注意。(筋疲労は、少し時間が経ったあとの方がつらくなる。経験上、おおよそ2時間くらい)
ちょっと横道にそれるけど、実はこれは、強くなっていくための必須条件でもある。トレーニングメニューを組みながら継続的かつ段階的に強くなっていくためにも絶対的な条件だ。漠然とトレーニングしているだけでは強くはなれないのだ。伸び悩んでいる市民レーサーの方がいたら、ここを意識してトレーニングされるといいかもしれない。
また、強くなりたい一心からトレーニングをやりすぎる点にも注意したい。トレーニングの基本は、適度に(これが一番難しい!?)筋肉を疲労させてそのあとの回復時間に身体能力を高めることに意味がある。そしてこれを反復させることが大事。あまりにも高い強度のトレーニングをしすぎると、継続性が失われ、これは却って逆効果。そして、トレーニングは適度な強度で緩急を付けながら行うことも大事な点だ。