昔、陸上競技でオリンピックの金メダルを剥奪された時に話題に上がったステロイドは有名だ。このような禁止薬物もあれば、市販薬に含まれていて過剰に摂取すると悪影響を及ぼす薬もある。風邪薬や頭痛薬にも対象となる成分が含まれているから、レースの時は注意が必要だ。
薬物と書くと暗いイメージがあるが、スポーツの世界ではアンチドーピングコントロールの際によく使われる言葉だ。アンチドーピングを促進しているUCIの禁止薬物リストには、種々様々な禁止薬物が事細かに掲載されているが、自転車レースでもっともよく耳にするのは、血液中のヘモグロビンを増加させるエリスロポエチン(通称エポ)だろう。
なぜ、ヘモグロビンを増加させるといいかと言うと、持久競技である自転車レースは、特にロードレースの山岳コースでは、選手がいかに多くの酸素を摂取できるか、その摂取能力によって成績が左右されることもある。そこでエポを使って、このヘモグロビンに含まれる酸素の供給量を増やそうと悪意を持つ訳だが、実はこれは非常に危険な行為。
詳しくは、ヘモグロビンのコーナーで。